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「サッポロ赤星 + 本日のおつまみ → 昆布水つけ麺(塩)」@麺屋 さくら井の写真とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2025/12/31/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/HiK94niiYKM

年末休暇の静謐に塩が冴える!ほどけた心に作り手の意気込みが沁みる!。年の瀬というのは、不思議な季節です。街はどこか浮き足立ち、看板の光も賑やかになるのに、こちらの心はむしろ静かになっていく。仕事の段取りや、明日の会議や、締切の気配――そういう“いつもの追い立て”から解放されると、人はようやく自分の感覚に耳を澄ませられるのだと思います。

冬季休暇に入った年末、私は武蔵野市・西久保の麺屋さくら井へ向かいました。狙いは昆布水つけ麺(塩)。そして、北海道厚真町のジャンボしいたけ炭火焼・バター醤油、さらにサッポロ赤星。麺と酒と肴――年末の贅沢として、これ以上の組み合わせはそう簡単に出てきません。

扉の向こうから漂うのは、過剰に主張しないが確かに“丁寧な仕事”を予感させる香り。こういう店は、出汁の湯気を吸い込む前から、すでに勝負が始まっています。席に腰を落ち着け、箸とレンゲの位置を整える。その所作の一つ一つが、こちらの心まで整えていく――そんな昼下がりになりそうでした。




<サッポロ赤星> まずは一献!大麦の香ばしさで舌の目盛りを合わせる!瓶ビールをグラスに注ぐのは儀式!

瓶ビールというのは、どこか儀式めいていて好きです。王冠の小気味よい音、グラスに注ぐときの泡の立ち上がり、黄金色の液体が光を受けて揺れる様子。その一連が、食事の入口をきちんと作ってくれます。

赤星を注ぐと、泡は勢いよく盛り上がりすぎず、きめ細かく落ち着く。口に含むと、苦味が先走らず、麦の甘香ばしさがじんわり広がり、喉を通った後にラガーらしい“背筋の伸びるキレ”が残ります。冬の夜にこの“どっしりした優しさ”はありがたい。

ここで大事なのは、赤星が「味を塗り替える酒」ではなく、旨さを受け止める器としての酒だということ。炭火の香ばしさも、バター醤油のコクも、そして塩の繊細さも――すべてを同じ高さで受け止め、次の一口へ橋を架けてくれます。舌の目盛りを揃える。職人の一杯に対して、こちらも礼を尽くす。赤星は、その“準備運動”として完璧でした。




<本日のおつまみ> 炭火とバター醤油!肉厚ジャンボ椎茸はまさに森のステーキ!そんな瞬間!

北海道厚真町産のジャンボしいたけ!それを炭火焼!そしてバター醤油で味付け!そんな感じで、結構手間と時間をかけてます。皿に乗る椎茸は、ただ大きいだけではありません。炭火の焦げ目が点となって表面に刻まれ、バター醤油が艶となって張り付く。

箸を入れると、肉厚な傘から熱い汁がじゅわり。繊維はしっかりしているのに、歯を入れた瞬間にほどけていく。バターのコクが椎茸の香りを抱きしめ、醤油が輪郭を与える。赤星を一口、椎茸を一口――この往復だけで、もう休日の勝利です。




<全体> 端正な麺線!凛とした塩つけ汁!最小限にして最大限の迫力を感じる布陣!いざ実食!

配膳された瞬間、まず感じるのは「整い」です。華美な演出はないのに、器の中に秩序がある。これは、ただ見映えを狙った整列ではなく、味の設計図がそのまま視覚化された整いだと思いました。

麺皿は、昆布水に浸った麺が淡い艶をまとい、麺線が崩れず美しく束ねられています。海苔が一枚、赤いミニトマト、柑橘(すだち)、そして緑の薬味(柚子胡椒)。余計な飾りはありません。色数は少ないのに、むしろその方が「何を食べさせたいか」が透けて見える。

つけ汁は、澄んだ塩の色調に、青味(葱や青菜)が泳ぎ、香辛の粒がさらりと散る。湯気が立ちすぎない温度感もまた、塩の輪郭を守るための配慮でしょう。ここで目を奪うのが、豚肩ロースの低温調理チャーシュー。控えめに添えられているのに、火入れの精度が一目でわかるロゼ色の断面が、職人の自信を静かに語っています。豪華さではなく、精度で勝負する――この店の美意識が、丼の外側からもう伝わってきます。




<つけ汁> 乾物×地鶏の溶け合い!ひと口目から洗練!そして和山椒の刺激と風合いで締める展開!

つけ汁は、ひと口目から「きれい」です。塩の角が刺さらず、舌に当たる感触が滑らかで、旨味が底から支えている。地鶏の澄んだ旨さが前に立ちながら、乾物の旨味が背後で厚みを作り、味わいに奥行きを与えています。

乾物系の旨味というと、強い押し出しや甘さが出ることもありますが、ここは違う。“溶け込ませ方”が職人仕事なのです。主張するのではなく、地鶏の輪郭に寄り添いながら、旨味だけを静かに積み上げる。そのため、塩味が澄んだまま、コクだけが増していく。

そして、和山椒。これがまた巧い。強い刺激としてではなく、“気配”としてふっと鼻に抜ける。食べる側の集中力をほどよく引き締め、塩の世界を単調にさせない。さらに面白いのは、麺を浸すたびにつけ汁に昆布水が混ざり、味が丸く、厚くなっていくところ。序盤は凛、後半は艶。つけ汁が時間とともに育っていく。こういう設計は、偶然ではできません。最初から最後まで、食べ手の手元で完成に向かう――その流れそのものが、職人の構築力だと感じました。




<麺> 昆布水纏いつつ芯の小麦が最後まで消えず!塩で味わう!柚子胡椒で味わう!つけ汁に浸す!

この一杯の“主役”は、つけ汁でも昆布水でもなく、結局は麺だと思わされます。まずは教わった通り、麺をよく混ぜて昆布水を全体に絡める。この一手間で、麺肌の艶が一段上がり、一本一本がほどけて空気を含みます。昆布水が「浸す」ではなく「まとわせる」状態になる。ここからすでに食べ手の儀式が始まっているのが、たまらない。

①そのままで味わう
 箸で持ち上げると、麺がするりとほどけ、表面はしっとりと滑らか。それでいて、だらしなく柔らかいわけではありません。啜り込むと、口当たりは絹のように優しいのに、噛んだ瞬間に小麦の芯が“コツン”と立つ。昆布水の旨味は前に出すぎず、麺の甘い香りを引き立てる裏方に徹しています。つまり「昆布が麺を食わせる」のではなく、麺が昆布を従える。この主従が崩れていないのが、麺屋の矜持です。

②藻塩で味わう
 藻塩は、かけすぎ厳禁。ほんの少し指先で散らし、麺の表面に“点”で置く程度がちょうどいい。すると塩が味を足すというより、麺の甘みをきゅっと引き上げる。噛むほどに、小麦の旨味がふくらみ、昆布水のとろみが舌の上でつながっていく。塩の仕事は「主張」ではなく「輪郭」。職人の塩は、ここでも出しゃばらないのです。

③柚子胡椒で味わう
 次に柚子胡椒。これが実に気持ちいい。柚子の香りが先に立ち、追いかけるように青い辛味が走る。麺の甘みと昆布の旨味が、ここで一瞬“リセット”され、次の一口がまた新鮮に感じられます。面白いのは、柚子胡椒が強い香りで全体を支配するのではなく、昆布水のまろさに抱かれて角が丸くなるところ。刺激が刺激のまま終わらず、旨味の流れに溶け込む。これもまた設計です。

④つけ汁に浸す
 そして、いよいよつけ汁へ。ここでは「どっぷり」ではなく「さっと」。麺をくぐらせるたびに昆布水がつけ汁へ少しずつ溶け、つけ汁側が丸く、厚く育っていきます。

啜れば滑らかさが増し、噛めば乾物×地鶏の旨味が麺の芯に乗ってくる。さらに和山椒がふっと鼻に抜け、後味に立体感が出る。つまりこの麺は、つけ汁を吸って重くなるのではなく、旨味を抱えて軽やかに持ち上げる。

そして終盤、つけ汁が昆布水で円やかに整ってくると、同じ動作なのに一段深い旨さが出る。最初の一口が「凛」なら、最後の一口は「艶」。尻上がりの快感が、ここにあります。




<チャーシュー> 肉の旨味がまっすぐ届く!さすが肉職人!豚肩ロース低温調理の妙!

添えられるのは、豚肩ロースの低温調理チャーシューのみ。ここが実に潔いです。脂で押し切らず、タレで誤魔化さず、肉そのものの「芯」で勝負してきます。箸で持ち上げると、しっとりとした繊維がほどける気配。噛み締めれば、肩ロース特有の赤身の旨味がじわりと滲み出て、遅れてほんのり脂の甘みが追いかけてきます。味付けは控えめで、だからこそ塩の昆布水つけ麺の世界に馴染む。

そして真骨頂は、つけ汁に軽く浸した瞬間。乾物のコクと地鶏の清さ、そこへ和山椒の刺激が輪郭を入れ、肉の旨味が一段と立ち上がります。単体で完成しているのに、つけ汁に触れることで別の表情を見せる──この“二段階の旨さ”が、思わず赤星を呼び込むのです。




<昆布水割り>残った昆布水が“旨味の仕上げ”になる、最後の一手!

麺を食べ終えたら、残った昆布水をつけ汁へ。すると塩の輪郭は柔らかくなり、旨味が前へ出てくる。昆布のとろみが舌を包み、つけ汁が“スープ”として完成する。最後に一口、静かに喉へ落とすと、年末の空気のように澄んだ余韻だけが残ります。




総じまして・・・「 素材と技の節度が生む、尻上がりの完成度!らぁ麺も凄いが”つけ麺”が凄い!醤油も凄いが”塩”も凄い!」

この一杯は、派手さで殴るのではなく、節度で魅せるつけ麺です。乾物と地鶏のバランス、和山椒の扱い、昆布水が後半に効いてくる設計、麺の素地の強さ、そして豚肩ロース低温調理の潔さ。どれも“やりすぎない”。しかし“届いている”。その職人の距離感が、年末の心にちょうどよく沁みました。一口目は凛、後半は艶。昆布水が時間とともに旨味を重ね、つけ汁が丸く深く育っていく――食べ進めるほど美味くなる設計こそ、この塩昆布水つけ麺の真髄です。激しくオススメ!。旨し!なので・・・とっとと詠って、いつものように締めたいと思います!。


   年の瀬に
    昆布雫と
     塩冴えて

    山椒密かに
     麺の艶増す


 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!

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コメント

どもです。
歩けるなら行きたいですが
移転するなら駅近に来て欲しかったです。

おはようございます!
コチラでつけ麺を食べていないので、凄く食べたいですよ。
特に塩!!!
最近三鷹方面には行けてないので、とまそんさんのレビューで味を思い出す一年でした。
ありがとうございます。
よいお年を。

雨垂 伊砂 | 2025年12月31日 10:24

こんにちは^^
さくら井で〆る2025年。
先日伺いましたが、桜井店主に貫禄が少しついたように思えました。
きっと自身の表れなのでしょう。
今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

mocopapa(S852) | 2025年12月31日 13:03

とまそんさん、今年最後?のレビューにふさわしい名店と至極メニューで、素晴らしい麺活ありがとうございました。節度で魅せるつけ麺、、、こちらだからの境地ですね〜
よいお年をお迎えください!

スージーのなのなQ | 2025年12月31日 13:28

年末ラストレビューはやっぱりこちらでしたね🫡私も今月移転後初でお店も広くなり回転率も良くなったようで味は相変わらずの美味しさでした✨
来年もレビュー楽しみにしてますよ☺️
よいお年を👍

川崎のタッツー | 2025年12月31日 17:24