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「マトンマサラ」@Al Karamの写真埼玉県八潮市パキスタン村初見参。メジャーの道を辿る一方で、ディープさは残しておいてほしい。

春日部市のパキスタン料理店で料理にありつこうと思っていても埒が明かないので、もうこうなったら同県八潮市に責任をとってもらうしかありません。

かなり前でしたっけ。rumbaさんから南アジア料理店によく行っている方のブログを教えていただき、八潮というのが特別な意味のある地域であることを知らされます。羽田から柏まで空港リムジンに乗るたびに、この高速の八潮ICの近くにパキスタンコミュニティがあるんだ、といつも思っておりました。パキスタンレストランで代表挌のカラチの空にいつかは行ってみたいと。

どんだけディープなレストランなのか、なかなか想像できません。経験が少ないからです。日本語も大丈夫、なんて書かれてますが、どんな料理が出てくるんでしょうか。いつまでもディープなレストランとして、胸にしまっておいて神格化するのも一興かもしれないし。早く行って早くディープ、モアディープ、モーストディープな経験もしたいし。

迷っていたら、あれま、気がついたらディープなお店が一晩でメジャーなお店へと変貌していました。バナナメロンさんがカラチの空をレビューしたのです。ディープと思っていたパキスタン料理店で参考票がどっと集まり、すべてが白日の下に晒されお店はメジャーな料理店として以後歩むことになるわけです。謎を見に行きたいという好奇心はやがてしぼんでしまい、気持ちはスリランカンのほうへ移っていったのでした。

今回、また八潮を思い出させてくれたぺっちゃんには感謝しております。久しぶりに八潮:パキスタンで検索し、な・る・た・け、ディープ度が残っていて、しかし臨時休業が少ないお店を探しにかかります。探している時が一番楽しいですね。ご賛同いただけるかしら。そして白羽の矢を立てたのがここ、アルカラム。カラチの空から50mとの表記です。

渋滞に巻き込まれながらも辛抱して、辛抱する木に花が咲く、って言い聞かせながらようやくお店の前までやってきました。目の前には公園が広がり、町全体ではオークランド郊外の感じです。いえ、ニュージーランドではなくカリフォルニアの。アルカラムの外観意匠も派手ですねえ。真っ赤な看板に日の丸とパキスタン国旗。日本語、英語、ウルドゥ語の3ヶ国語表記。

入店。おお、これですよ。内装のジミーな店内は思いのほか広くて、がらんとしてます。こじゃれたインドレストランのようにあれこれ陳列したり壁に貼ったりがありません。椅子テーブルがいいですねえ。白井のパキスタン料理店もこんな感じだったなあ。店内突き当たりの壁に、カタカナでアルカラムと書いてあり、ポップのようなイラストが描かれています。いますが、店の雰囲気作りに一役買っていないところがいい。誰もいません。そのうちに厨房のほうから青年が出てきました。にっこり笑って愛想がよさそうな感じ。席に来たので、

典型的なパキスタンカレーが食べたいのですが。

と、こっちの希望を述べます。じゃあこっちに来て、と言われて厨房の方に行くと、これが本日のメニューです、って達者な日本語で話しかけてきます。黒板に書かれてますね。

英語が混じってますのですぐにマトンの文字に目がいきました。マトンマサラ。これなら分かる。マトンカレーでしょ。これをいただこうと思ってその場でオーダーします。辛さは少しにしてください。

今考えると、メニューのすべてが何なのか訊けばよかったなあ、と。少しでもディープな、との思いが募っているのに、あかんなあ。

料理が出来るまで時間がかかりそうなので、さきほどの青年を呼んでイスラムのお勉強をしながら待つことに。まあ、よく教えてくれましたよ。イスラムの新聞まで持ってきましたが、わかりませ~~ん。あの壁に貼ってある時間と人の名前?みたいなものは何ですか?あれはお祈りの時間です。朝昼晩と5回です。いままで3回と聞いたことがありますが、ここでは5回祈るそうです。

話を聞いていると何か変な感じがしたので、パキスタンのどの地方の出身ですかと訊いてみました。

あの、ボク、ネパール人です。

ホントですかあ。イスラムのことよく知ってますねえ。コックさんはパキスタンの人?

いいえ、ネパール人です。でもダイジョウブです。インドとパキスタンとネパール、近いです。

ココロを鎮めて料理を待ちます。サラダ。なるほど。さきほどの言葉がリフレイン。“インドとパキスタンとネパール、近いです。”そうだね、サラダも近いね。

ほどなくして、ナンとマトンカレーの登場。ナンはお代わり出来ますから、と言って青年は立ち去ります。どりゃ。

マトンカレーはマトンの骨付き肉がごろごろ入っていて、ルウは粘度が高く肉にまとわりついている感じです。カレーというより、見た目はマトンのカレー煮みたいな。トッピング的に乗せているのはおきまりの生姜。骨付き肉は、骨ごとノコギリでカットしたようで、骨が直角並行にカッティングゥされてます。サラダについてきた割り箸でマトンを1個摘んでいただきます。またまた、このお。うまいんですよ。どうして、って言うくらいうまいんです。

辛くはありませんが、とってもスパイシー。出来たて、って言う感じですかね。参考までに、このマトンカレーとナンが運ばれて来たのはオーダー後13分かかっていました。この間にスパイスを追加したのかなあ。煮返しの繰り返しとなるようなカレーとは全然違います。どう旨いのかよく説明できませんが、なんだか知らないスパイスがたっぷりで、ルウにコクと刺激があってうまいんだよ、って言っても通じないよね。

肉と肉の間のカレールウをスプーンでとり、ちぎったナンに乗せていただきます。まあ、うんまい。ナンだけを食べてみて、素朴そのものの小麦ナンと思いましたが、マトンマサラで人格が変ったようにうまくなります。この何でもなさそうなマトンカレーがめりはりの効いたうまいカレーであるのが、不思議な感じがします。

途中でたっぷりのマンゴラッシーが届きました。こっちは濃厚で粘度が高く、最近では一番濃かったですね。濃いとうまい。

羊肉もどんどんたいらげ、ナンも残り僅かになりました。青年が近づいて来て、もう1枚たべますか、と訊きます。そうですね。そんなに大きなナンではないので、1枚じゃあワタクシでも物足りない感じです。まだ余裕です。でもね、せっかく八潮にいるのだから、このままナン1枚にしておいて、もう1軒行きたいよね。こういうこともあろうかと思って、八潮のパキスタン料理のお店、リストを作ってきてるんです。ナンは1枚しか食べてないんで、と言い訳しつつ次なるお店のことを考えていました。

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